2023.05.12
業務用タオルってどんなタオル?使われている場所や種類も業務用タオルのプロが解説します!
ホテル・旅館用タオルなど業務用タオル専門店コットン幸新の清水です。当社は昭和55年の創業以来業務用タオルの専門店として商いを営んで参りました。業務用タオルの販売を通じてホテルや旅館様用の浴衣や帯、アメニティなどの周辺グッズを取り揃えており、北海道から沖縄まで全国のホテルや旅館様とお付き合いさせていただいております。
今回は、これまでの知識を生かし、業務用タオルについて詳しく解説していこうと思います。
業務用タオルは、ビジネスやプロフェッショナルな用途で使用されるタオルのことです。耐久性、吸水性、洗浄性などの要件を考慮し、一般的な家庭用タオルよりも高品質な素材を使用して製造されています。
タオル地の毛の部分は、ショートパイル(タオル表面のループ状の糸)の長さを短くして高密度に織りあげられているものが多く、毎日のように使用して洗濯する事を想定し、耐久性が向上するよう作られています。特にダメになりやすい所は、一般の物より多く縫製したりして作られています。
業務用タオルでよく聞く『匁』とは、重さや厚みを表す単位のことです。江戸時代に使われていた尺貫法の単位ですが、タオルの重さや厚みを表す際には今でも使われています。
1匁とは3.75gです。一般的な家庭用タオルでは、220匁か240匁が多くつかわれます。220匁は、タオル1枚あたり68.75g、240匁はタオル1枚あたり75gとなります。1匁が3.75gだったら単純に220匁は825gだと思うと思いますが、タオルはダース換算になるので、825gはタオル1ダース(12枚)の重さです。そのため、1枚あたりの重さは68.75gとなるのです。
【業務用タオル1枚あたり計算式】
タオル1枚あたりの重さ=1匁(3.75g)×匁数÷12
一般的なフェイスタオル大きさは、幅35㎝程度、長さ84㎝程度の長めの長方形タオルです。私たちが業務用タオルを流通する際、これを基準に匁数を提示しています。同じタオルサイズですが、匁数が異なるのは使う糸の量で決まってきます。メーカーや産地によって、匁数の差をつける際に、使う糸の太さで調整する場合もあれば、毛足の長さで調整する場合もあります。太くなったり毛足が長くなればタオルは厚くなりますし、逆に細くなったり毛足が短くなればタオルは薄くなります。
ただ、同じ匁数のタオルでも必ずしも大きさは同じではないのでお気をつけください。中には同じ匁数でも厚みを持たせるために長さを短くする場合もあります。どういうことかと言うと、匁数は重さが基準になります。同じ匁数ということはタオルを織る際の糸の量は同じになります。織る際に織り方を変え、糸と糸との間隔を狭くすることでボリューム感を持たせる織り方もあるのです。
業務用タオルがよく使われるシーンとしては、コットン幸新が一番多く取引しているホテルや旅館、民宿などの宿泊施設や、美容院(理容室)、エステサロン、ネイルサロン、美容医療、整体院、鍼灸院、リラクゼーションマッサージサロンなどの理美容や施術院のほか、病院などがあげられます。
業務用タオルを利用する場合、当社のような専門商社からお買上げいただく場合もあれば、リネンサプライ事業者と契約し、使ったものをクリーニングしてもらい使う場合の2種類があります。リネンサプライ事業者さんを利用する場合でも、自社(店舗)で購入したものを使いクリーニングのみをしてもらう場合と、リネンサプライ事業者が提供してくれる業務用のタオルを使うという場合に分かれます。
一般的に温泉旅館やホテルの場合には、客室などに備え付けのフェイスタオルは、使用後持ち帰って良いタオルになるため、当社のような業務用タオル専門商社から購入して使います。ただ、同じ施設でもバスタオルはリネンサプライ事業者さんに依頼してクリーニングで使ったりします。その際、温泉宿やホテルのロゴを入れたものを使う場合には、プリントタオルをタオル専門商社が納入し、クリーニングはリネンサプライ事業者さんが行う形をとっています。
ただ、民宿など、部屋数が少なかったり宿泊者数がそれほど多くない宿泊施設などは、施設のオーナーさんや従業員さんが洗濯して使うケースもあります。
コットン幸新では、業務用の白タオルとして140匁~220匁のものを取り揃えております。ホテルや旅館では、140匁~200匁くらいの業務用タオルが多く使われますが、人気なのは160匁の業務用タオルです。160匁の業務用白タオルにホテルや旅館のロゴなどをオリジナルプリントしてお使いになられているケースが多くあります。薄いタオルを使うのは、体も洗いやすく比較的乾きやすいため、何度もお風呂を利用する温泉宿などでは好んで使われる理由なのだと思います。
理美容院やエステサロンなどでは、240匁のタオルを多くご利用いただいております。こちらはもともと色が入っているスレン染めの240匁の業務用タオルです。240匁でもプリントタオルとして利用は可能ですが、タオルが厚い分染料が浸透しないため、早くプリントが薄くなっていってしまいます。そのため、240匁のタオルになんらかのプリントを施し業務用として使用したい場合には、ジャガード織りのタオルをお勧めしています。
⇒ジャガード織りのタオル制作事例はこちら
当社ではこれまで延べ5,000万本以上の業務用タオルの納品実績があります。インターネットから業務用タオルをお買上の場合には、プリントタオルがメインとなりますが、ジャガード織りなど別の形での提案もさせていただいております。オンラインだと不安だという方は、お電話でのご相談でも構いません。業務用タオルをご検討の方は、お気軽にご相談ください。
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この記事はわたしが書きました
清水大介(しみずだいすけ)
株式会社コットン幸新 代表取締役
1980年創業、繊維製品販売するコットン幸新2代目として令和元年に代表取締役就任。子供のころから父親の働く姿を見て将来の夢は、同じ仕事をやりたいと心に抱いていました。そんな私も今は、3児の父。後を継いでもらえるように子供たちに背中を見せれればと思っております。
常にお客様ニーズに合った提案ができるように心がけています。
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